Hepatitis B B型肝炎

B型肝炎

B型肝炎は、B型肝炎ウイルスに感染することにより発症します。
性行為やウイルスに汚染された医療器具の使用により感染することがあります。
また、B型肝炎ウイルスキャリアの母親から生まれた新生児は、出生時に感染していることがあります。

症状

主に急性肝炎と慢性肝炎があります。

急性肝炎

ウイルスに感染しても70〜80%は症状がなく終わりますが(不顕性感染)、20〜30%が急性肝炎を発症します。
1〜6か月の潜伏期間を経て、倦怠感、食欲不振、吐き気、嘔吐、腹痛、黄疸(皮膚や目の白い部分が黄色くなること)などが出現します。
中には激しい炎症による状態(劇症肝炎)となり、重症化する場合があります。
劇症肝炎にならない場合は、多くは数週間で肝炎は改善します(一過性感染)。

慢性肝炎

出産時や乳幼児期にB型肝炎ウイルスに感染すると、持続感染に移行します。
十数年間は症状がなく、感染したウイルスは体内で共存しています(無症候性キャリア)。
思春期以降に一過性の肝炎を発症し、80〜90%はそのまま安定しますが、10〜20%の人は慢性肝炎へ移行し、一部は肝硬変、肝臓がんを発症することがあります。

原因

B型肝炎は、B型肝炎ウイルスが原因のウイルス性肝炎です。
血液や体液を介して感染し、感染経路にはB型肝炎ウイルスキャリアの母親からの出産時に感染する場合(垂直感染)と、性行為や針刺しなどによって感染する場合(水平感染)の2種類があります。

検査

血液検査でまずHBs抗原を調べます。
HBs抗原が陽性の場合、体内にB型肝炎ウイルスが存在していると考えられます。

治療

急性肝炎の場合は、特別な治療薬がないため主に対症療法が行われます。
劇症肝炎や慢性肝炎に移行した場合は、インターフェロン療法や核酸アナログ製剤の使用が考慮されます。

予防

ワクチンでの予防が有効です。


種類 ワクチン名 国内承認/輸入 接種回数※ 価格(税込)/回
B型肝炎 ビームゲン 国内承認 3回:0、4週後、6ヶ月後 7,700円
A型+B型肝炎 Twinrix 輸入 3回:0、1ヶ月後、6ヶ月後 16,500円
B型肝炎
ワクチン名ビームゲン
国内承認/輸入国内承認
接種回数※3回
0、4週後、6ヶ月後
価格(税込)/回7,700円
A型+B型肝炎
ワクチン名Twinrix
国内承認/輸入輸入
接種回数※2回
0、6〜12ヶ月後
価格(税込)/回16,500円

※ 接種回数は、過去に1度も接種していない場合の目安です。


血液や体液から感染するため、不特定多数との性交渉を避け、コンドームを正しく使用し、注射器の使い回しや不衛生な場所でのピアスや入れ墨を避けることも大切です。

参考文献

感染症学会 感染症クイックリファレンス B型肝炎
厚生労働省検疫所FORTH B型肝炎
日本プライマリ・ケア連合学会 こどもとおとなのワクチンサイト B型肝炎について

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